Chance Favors the Prepared Mind

備えあれば好機あり

MORI LOG ACADEMY 5(森博嗣)

「目指す」という 言葉があって、たいていは希望的な、前向きな、積極的な、良い意味で使われている。「~を目指して頑張ります」というもの。目指す対象は、つまり目標というか、到達点の1つとなる。それはそれでけっこうなことだが、僕の見た範闘で感じることは、目指していると大したものにはならない、というやや悲観的な結果である。目指すというのは、結局のところ「良くてそこまで」という限界を最初から決めているような行為だからかもしれない。
「目標を高く 」なんていうのも、よく耳にするが、「到達できなくても良いから」という甘えが最初からある。それは逆であって、目標はできるだけ低く見積もるべきだ。そして、そのハードルを円々確実にクリアして前進する、という方が良いのではないか。